初めて介護事業所管理者になった人が知っておきたい10のポイント⑥


2021.03.01 |投稿者:神内秀之介

【ポイント6】

 人を大切にする仕組みができているか。

 介護福祉サービスのよしあし=人財といわれるくらい、人は重要なファクターです。事業所の理念・基本方針や事業計画を実現し、質の高い福祉サービスを実現するためには、人財はかかせません。

 そこでまず、その必要な人財や人員体制に関する基本的な考え方や、人材の確保と育成に関する方針を明確しなければなりません。

 事業所を円滑に効率的友好的に機能させるために必要な人数や、体制、あるいは常勤職員と非常勤職員の比率や、専門有資格者割合、はたまた障害者雇用への対応といったことも含めて明確化される必要があります。

 明確化された内容が、中・長期計画や単年度の事業計画へ反映させる必要もあります。またスタッフに対し、事業所が期待するスタッフ像等を明確にしたうえで、能力開発(育成計画)、活用(採用・配置)、処遇(報酬等)、評価等が総合的に実施されるなど、総合的な人事管理マネジメントがなされることが期待されます。

 総合的な人事管理においては、次にあげる事項などが一体的に運営されていることが必要となります。

 具体的には、①事業所の理念と基本方針を根拠とした期待する職員像等の明確化、②人事基準の明確化と基準にもとづく運用、③能力開発(育成計画)に関する事項:目標管理制度、教育・研修制度(OJT等を含む)、④活用に関する事項:キャリアパス、職員配置、ローテーション、異動に関する基準等の明確化等、⑤処遇(報酬等)に関する事項:昇任・昇格基準、給与基準、福利厚生等その他の労働条件の整備、⑥評価に関する事項:人事考課制度等。の整備が必要となります。

 さらに、介護福祉サービスは感情労働とも言われています。提供サービスの内容を充実させるためには、事業所として、スタッフが常に仕事に対して意欲的に取り組めるような環境を整えることがイコール働きやすい職場づくりとなります。

 働きやすい職場では、①職員の心身の健康と安全の確保、②ワークライフバランス(仕事と生活の両立)に配慮した職場環境づくり、がなされている職場と言われています。

 具体的には、労働災害防止策(メンタルヘルス、ケガ・腰痛防止策、その他労働災害への対応)、セクシャルハラスメントやパワーハラスメントの防止策と対応策、希望があれば職員が相談できるように、カウンセラーや専門家を確保する等の取組があります。

 また、健康維持の取組としては、たとえば、より充実した健康診断を実施する、全職員に予防接種を励行する、健康上の相談窓口を設置する、悩み相談の窓口を設置するなどが挙げられます。福利厚生の取組としては、職員の余暇活動や日常生活に対する支援などがあります。

 さらに、ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の両立)に配慮した職場環境の配慮については、休暇取得の促進(連続有給消化制度や計画的有給の付与制度等)、短時間労働の導入、時間外労働の削減等の取組があります。

 また、次世代育成支援対策推進法にもとづく事業主行動計画の策定や、改正育児休業法への適切な対応、定期的な個別面接や聴取等が制度として確立していることが求められます。

 事業を継続させていく上では、将来的な人財の確保についても積極的に取り組む必要があります。そのために地域の福祉の人材を育成すること。また、福祉サービスに関わる専門職の研修・育成への協力は、事業所の社会的責務の一つです。

 地域の特性や事業所の種別、規模等、状況によって異なりますが、組織としての姿勢が明確にされているとともに、その体制が整備され、効果的な研修・育成や受入が行われている必要があります。


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