❖かつて漫画で見た・・・


2021.01.30 |投稿者:神内秀之介

 これまでロボットといえば、漫画やアニメなどの影響が大きいですが、鉄腕アトムやドラえもん、またはコロ助のような、人と心と言葉(時に透視能力)でコミュニケーションがとれるロボットがイメージされてきました。

 私たちのイメージの中では、よく出来たロボットとは、日常生活の中に馴染んでいて、気さくに会話ができ、困った時には相談に乗ってくれたり、いざという時には走っている車や外敵から私たちを、体を張って守ってくれたりするようなものではないでしょうか。

 そのような私たちがイメージしたロボットが、AI技術の進化などによって見た目などの意匠は異なりますが機能的に具現化されつつあります。それが「コミュニケーションロボット」です。総務省でも「ICTスキル総合習得教材」の中で、「人間とのコミュニケーションを主な目的としたロボット」を、コミュニケーションロボットと定義しています。

 その形態や用途、役割はさまざまです。ソフトバンクロボティクス株式会社と、アルデバランロボティクス社が共同開発して、 2015年6月から国内で一般販売を開始された「Pepper」は、みなさんも見かけたことがあるのではないでしょうか。

 すでに人型コミュニケーションロボットの代表的存在となっています。コミュニケーションロボットとしてのPepperは、発売当初から介護施設などでも活用することを想定しており、すでに施設などの受付やサービス説明、高齢者などの話し相手や歌や踊りなどを行い多方面で活躍しています。
 また、Pepperのような多数の対話相手を想定してものとは異なり、シャープ株式会社が2016年5月から発売を開始した「RoBoHon」のような、手のひらに乗るサイズで、外にも持ち歩けるパーソナル(個人向け)コミュニケーションロボットもあります。

 一人1台の所有を想定したパーソナルロボットでは、通信機能が備わっていることが特徴で、常に家の中(人のそば)に置かれ、家族の顔を識別して適切なコミュニケーションを取ったり、家族で予定を共有したり、家族同士の伝言などのメッセージングサービスとして活用されています。同様に施設などの環境でも上手く活用している事例も多数あります。

 施設でのA I・I C Tを活用したコミュニケーションロボットといえば、富士ソフト株式会社が提供している「PALRO ビジネスシリーズ 高齢者福祉施設向けモデル」があります。こちらは、人工知能を備え、会話によるコミュニケーションを得意とする人型のコミュニケーションロボットです。

 無線 LAN を利用してネットワークに接続し、インターネット上のさまざまな情報を利用し、新しいコンテンツを提供しながらコミュニケーションをとることもできます。時間帯や人に合わせた個別の声かけによる「促し」をすることもできます。レクリエーションのプログラムの豊富で実践もしてくれます。

 また、有名どころとなりますが、株式会社知能システムのあざらし型メンタルコミットロボット「パロ」や、株式会社東郷製作所の赤ちゃん型コミュニケーションロボット「スマイビ」などもあります。

 支援対象者のニーズやシーンに合わせて活用することにより、サービス提供の質の向上を図ることが出来ます。一昔前であれば高齢者などに、ロボットを対面・活用させること自体に抵抗があったかもしれませんが、今は少しずつ支援する側も支援を受ける側も、コミュニケーションロボットに対する抵抗感は低減していると思います。また、性能も当然向上しています。今一度活用を検討してみてはいかがでしょうか。

 現在私たちはA I・ICTソリューションの活用によって、リスクの大きい3密によるコミュニケーションを避け、より安全で効率的なコミュニケーション機会を担保することができるようになってきています。

 ただし、何度もお伝えしていますが、このようなA I・I C Tソリューションを有益なものにするか有害なものにするかはそれを使う私たち次第です。今、3密を極力避ける必要があるため新たなツール(道具)の活用は致し方ありません。

 しかし直接的な時間をかけて対話を構築する面接によるコミュニケーションの重要性は何ら変わりません。直接的なコミュニケーションがよりよい他者理解や他者との全人格的な関係の基盤だからであることには変わりありません。置かれている環境や状況により、上手く活用していきましょう。


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