❖未来の介護人材を想像してみる・・・それは今必要なこと
2021.12.23 |投稿者:神内秀之介
未来の話をすると鬼が笑うとか笑わないとか言いますが、今回は改めて2025年以降の介護人材に関係する話題について色々とみなさんと考えたいと思います。
人材不足については、既に施設や事業所などどこへ行っても一言目には、人がいないと言う話になりますね。誰か知っている人いませんかって。最近では、「コロナどうにかならないの」って話もよく聞きますが。コロナの問題は、今日、日本全体のみならず世界でも様々な研究や開発、対応方法なども含め議論されているところですが、日本の少子化の問題は今に始まったことではなく、そろそろ課題というよりは現象なので、雨の日に傘をさし、レイコートを着るのと同じで、具体的な対策をそれぞれに個別にも実行しなくてはならないですよね。そのためには、現象をしっかりと見据えないといけないですね。
ご承知の通りですがおさらいすると、日本の年間の出生数の推移をみると、第1次ベビーブーム期(1947(昭和22)~49(昭和24)年)には約270万人であり、1952(昭和27)年までは200万人台が続いていました。その後は、150万人台(1957(昭和32)年)まで減少したものの、1960年代は上昇に転じ、第2次ベビーブーム期(1971(昭和46)~74(昭和49)年)には再び約200万人となりました。しかし、これをピークに1975(昭和50)年以降、200万人台を割り込んで、次第に減少していきました。1984(昭和59)年には149万人と、150万人を割り込み、その後も減少して、2003(平成15)年には112万人の出生となりました。この出生数は、第1次ベビーブーム期の4割、第2次ベビーブーム期の6割という低水準です。
また、その年(2003年:平成15年)の合計特殊出生率は北海道では1.20です。昨年12月に厚生労働省から発表された令和元年(2019)人口動態統計の年間推計では、全国で推計出生数は86万4000人となり90万人を切ったというニュースはみなさんの耳に新しい衝撃だったと思います。
つまり、若年の生産年齢が減っていくことは、出生数が第2次ベビーブーム以後はずっと減少が続いてきているので、その時から既に見通せている状況です。また同様に高齢者がどんどん増えていく状況も同様です。この現象はいまさらなのです。大きな一番の課題とその解決の鍵は少子化対策にありますが、特効薬もないので様々な政策などに期待するところですが、とは言っても実際に2025年まではあと5年程度です。放っておくわけにもいきません。
2025年の若年介護人材に目を向けた時、今10歳以上の年齢の子どもたちが対象で、大学や短大・専門学校、高校の卒業を目処とすると17歳までくらいでしょうか。ただし5年後に15歳から介護・福祉の世界に飛び込んで仕事をするというのは、現実的ではないので現在13歳・中学校1年生くらいの子どもたちが介護福祉に興味を持ち、この世界に飛び込んでくるか否かが鍵となります。
もちろんその後の2030年・35年・40年を考えると現在13歳以下の子どもたちにどれだけ魅力的な仕事かを可視化し発信することが大切なのはいうまでもありません。とは言え、2025年までの5年間も現在課題の解決の継続とそれまでの準備が必要ですね。