❖AI・ICTへのアレルギー反応はどこから・・・?
2020.12.01 |投稿者:神内秀之介
よく聞く介護福祉現場でのA I・I C Tの導入がうまくいかない話として、これから順番にご紹介する代表的な3つの話題があがります。一つ目は、スタッフが、もしそのようなシステムや機器を導入してもうまく「使いこなせない」のではないかという話です。
これまで多くの業務をアナログ的な手作業で行ってきたスタッフにとって、突然パソコンやタブレット、スマートフォンを使いこなして仕事をしてくださいといわれても当然、難しいと思います。また、介護や福祉系の養成学校でもまだA I・ICTに関する教育過程が少ないことや、場合によっては全くない状況から鑑みると、ここにA I・ICTの普及を阻んでいる一つの要因があるといえます。
さらにいうと知識や技術的な側面だけではなく「スタッフの反発」が予測される現場もあるかもしれません。導入や使う前からA I・ICT機器に合理的な理由もなく抵抗感をもっている人も、実は少なくないかもしれません。なかには、現場のみならず経営者や管理者クラスの方が、アレルギー反応を起こしているところもあるかもしれません。
二つ目が、インターネットやWi-Fiなどの接続環境などに左右されてスムーズに使えなかったり、慣れないパソコンやキーボード入力、タブレットやスマートフォンなどのデバイスやアプリケーションの操作方法を一から覚えなくてはならなかったりと、A I・ICT機器を導入することで増える手間や新たらしいモノやコトへの漠然とした不安や抵抗も確かにありそうです。ただし、原因が漠然しているところが、ものすごく厄介なのです。具体的な問題解決手段を提案し難い点があります。
三つ目は、様々なところで一番にあげられる課題として出てくるの「導入コスト」のことです。AI・ICTの機器代もさることながら、現場の環境をICT化するには様々なネットワーク環境整備が不可欠となるため、初期費用がどうしても高くなる傾向です。また一度購入してしまえば終わりというわけではなく、介護記録ソフトであれば月額使用料がかかるなど、ランニングコストも発生します。また、バーションアップの必要性やシステム入換の難しさが新たに発生するなどの課題があります。
ただ費用面では、近年ICT化に補助金がでたり、ICT化することで報酬加算されたり、人員基準が緩和されたりする動きがではじめています。アンテナを貼っていち早く情報を収集したいところです。もはや、AI・ICTについては、利活用ではなくデフォルトです。アレルギーを早く克服しましょう!!