❖補助金や助成金ってどんな感じ?


2020.12.15 |投稿者:神内秀之介

 これまでのブログでは、AI・ICT導入の阻害要因などをいろいろ深掘りしてきました。もしかしたら、振り返ってみて、「あっ!これはうちの施設・事業所にあてはなる」なんてこともあったかもしれません。そこでそういった理由の中で一番躊躇する理由が、経済的なことやそれに関連する費用対効果のことが大きいと思います。

 正直、費用対効果については、投資した額面だけでは測れないことが多いので、さまざまな好事例などを参考にその中で自身の施設や事業所の状況と照らし合わせて考えていただければ良いと思います。かける費用の価値は、その施設・事業所のおかれている状況に左右されますし、効果についても一様では無いからです。

 ただし、機器やシステムそのものが、まだ実際に高額なのは否めません。ランニングコストも然りです。いかに素晴らしく高価値なものでも無い袖は振れません。そこで今回はAI・ICT導入のための補助金や助成金などについて説明していきます。

 少し前の話になりますが年度当初、経産省などからもICT導入に係る様々な補助金・助成金事業が公表されていましたが、その中でも厚労省から令和2年度から令和5年度までと息が長く計画されている「医療介護総合確保基金(介護施設等の整備分)と(介護従事者の確保分)」からAI・ICT導入に係る部分を紹介したいと思います。

 そもそも地域医療介護確保基金とは、2014年6月に成立した「地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律」いわゆる「医療介護総合確保推進法」において、地域包括ケアシステムの確立を目途に、一連のサービスを地域で総合的に確保するため、医療・介護の整合的な計画策定に向けた措置や、医療・介護の実施事業を対象とした財政支援として、消費税の増収分を買う活用して、各都道府県に設置された基金です。

 令和2年度予算案では、公費:2,018億円(国費:1,345億円) (医療分 公費:1,194億円(国費:796億円)、介護分 公費:824億円(国費:549億円)となっています。この基金は、国が2/3、都道府県が1/3を負担し、都道府県および市町村が策定した基金事業計画(都道府県計画、市町村計画)に沿って分配されます。

 入所(居)系で補助金最大の目玉は大規模修繕に伴うICT機器の導入の制度拡充をしたことです。 補助対象は、特別養護老人ホーム、老人保健施設、有料老人ホーム(特定施設)などで、補助内容は、その施設の大規模修繕に合わせて行うロボット・センサー、I C Tの導入となっており、1定員あたり42万円上限となっています。大規模修繕が予定されているところでは、合わせてI C Tについても一緒に検討する好機となります。

 また、これまでもあった介護ロボット導入補助でも制度が拡充し、見守りセンサーの導入(Wi-Fi工事やインカムなどの経費)に伴う通信環境整備に係る補助が新設されました(1事業所あたり上限150万円。補助率1/2) 。さらに、対象となる介護ロボットの導入が1事業所に対する補助限度台数を利用定員の1割から2割までに拡充されました。機器そのものの台数割合の拡充もさることながら環境整備にかかる補助金が新設は是非活用したいところです。

 在宅(介護保険法に基づく全事業)系においても従前からあったICT導入支援事業が拡充されました。訪問介護や居宅介護支援事業などがICTを活用して介護などの記録から請求業務までが原則一気通貫で行うことができるよう、介護ソフト及びタブレット端末等に係る導入費用(購入又はリース)の一部に助成金を活用することができます。

 補助上限額が事業所規模に応じて、1事業所あたり職員1名から10名であれば50万円、11名から20名であれば80万円、21名から30名であれば100万円、31名以上であれば130万円を上限で、事業主負担を入れることを条件に道が設定して助成されることになりました。業務の効率化もそうですが、現在の状況下ネット通信環境やタブレットなどの導入を思案しているところであれば、検討してみてはいかがでしょうか。

 COVIT-19感染拡大予防のためにソーシャルディスタンスや3密回避が叫ばれています。最近ではすでに施設や在宅の事業所でも何かしらのリモートワークなどのシステム導入などを具体的に検討し、活用しなければならない状況かと思います。

 施設・事業所内の業務のあり方そのものも見直しが迫られています。如何に人が集まらずして、適切な支援や介護、業務ができるのか早急の課題です。そのためにはA I・I C Tの導入・活用はもう避けられないと思います。

 また、支援する側の職員のみならず、A I・I C Tに不慣れな高齢者や障害者など施設系であれば入居者への面会の制限などにより、入居者が心細くなることや家族などが不安になっているかもしれません。通所系などでも利用者同士のつながりが希薄なって寂しい思いをされている方も増えているかもしれません。

 そんな時に支援関係者が、LINEやSkypeなどの無料アプリを活用し、入居者や利用者などと家族などをつなぐ新しい支援も始まっているようです。今後は、介護業界の新たなプラットフォームとして、複数の施設間や事業者間がA I・I C Tを活用し繋がっていくことが期待されます。今年度補助金・助成金の活用に間に合わなかったところも、ぜひ来年度検討してみてください。既に行政では事前調査や相談を始めているところもあります。まずは、お近くの担当窓口へご相談を。


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