70.地域リソースの効果的な発掘方法
2025.07.07 |投稿者:神内秀之介
「地域には宝物がたくさん眠っている」
こんにちは、新人介護支援専門員の皆さん!
ケアマネージャーとして、利用者さんを支援する中で、「もっと使えるサービスや地域の資源があったらなあ…」と感じることはありませんか?特に初めて担当するエリアでは、「どこに何があるかわからない」と迷うことも多いですよね。
でも、少し視点を変えると、地域にはまだ発掘されていないリソースや支援の可能性がたくさん眠っています。ケアマネージャーとして、地域リソースを効果的に活用することは、単にサービスを提供するだけでなく、利用者さんの生活をより豊かにするための大きなカギとなります。
今回は、「地域リソースの効果的な発掘方法」についてお話しします!あなたのケアマネジメント力をさらに高めるヒントを一緒に見つけていきましょう。
1. 地域リソースとは?
そもそも「地域リソース」とは何でしょうか?簡単に言うと、利用者さんやその家族を支えることができる地域のあらゆる資源のことです。
① 公的サービス
- 介護保険サービスや地域包括支援センター、福祉施設、医療機関など。
② 民間サービス
- 訪問介護や配食サービス、デイサービス、リハビリ施設など。
③ 地域住民やボランティア
- 近所の見守り活動、買い物代行、趣味のグループやサロンなど。
④ 行政や自治体の取り組み
- 地域ケア会議や介護予防のためのセミナーなど、自治体主導のプログラムも重要なリソースです。
⑤ 隠れた資源
- 地域の商店やカフェが、高齢者の交流の場になっていることも多いもの。こうした「隠れた資源」にも目を向けることが大切です。
2. 地域リソースを発掘するための5つの方法
地域リソースを効果的に発掘するためには、具体的なアクションが必要です。以下の方法を実践してみてください!
① 地域を「歩いて知る」
- 地域リソースの発掘の第一歩は、自分の足で歩いて地域を知ることです。利用者さんの生活エリアや通う施設周辺を実際に歩いてみると、新たな発見があります。
- 例:
- 「このカフェは高齢者が集まる場所なんだ!」
- 「近所にこんな便利な商店がある!」
② 地域包括支援センターとの連携
- 地域包括支援センターは、地域リソースの宝庫です。そこのスタッフに相談し、地域の情報を共有してもらいましょう。
- 質問例:
- 「このエリアで利用可能な介護予防の活動はありますか?」
- 「地域住民が参加しているボランティア活動を教えてください。」
③ 地域ケア会議に参加する
- 地域ケア会議は、多職種や地域住民、福祉関係者が情報を共有し合う場です。利用者さんの支援に役立つ地域リソースが紹介されたり、他職種から新しい情報を得られることもあります。
④ 地域の人とつながる
- 地域住民やボランティア、商店の店主など、地域に住む人々とつながることで、「表には出ていない情報」を得ることができます。
- 例:
- 「この商店街ではいつも高齢者向けのイベントをやっているらしいよ。」
- 「地域の子ども会が高齢者と一緒に活動しているよ。」
⑤ インターネットやSNSを活用する
- 地域リソースは意外とインターネットやSNS上にもたくさん情報が載っています。自治体のホームページや、地域のFacebookグループ、掲示板などをチェックすることで、新しい発見があるかもしれません。
- 活用例:
- 自治体が公開している「高齢者支援マップ」や「介護サービス一覧表」をダウンロードする。
- 地域のコミュニティイベントをSNSで確認する。
3. 実践例:地域リソースを活用した成功エピソード
エピソード:地域の趣味サロンで生きがいを見つけた80代女性
- 背景
Aさん(80代女性)は、一人暮らし。家にこもりがちで認知症が進行しつつありました。「何かやりたい」という思いはあるものの、行動に移すきっかけがなかなか見つからない状況でした。 - ケアマネの取り組み
- 地域での散策
ケアマネがAさんの住むエリアを歩いてみると、近所に「趣味サロン」という看板を発見。そのサロンでは、地域住民が集まって手芸やお菓子作りを楽しんでいることを知りました。 - 情報収集
サロンの主催者に話を聞き、「高齢者でも気軽に参加できる」「初めての人も歓迎」といった情報を得ました。 - Aさんへの提案とサポート
Aさんにこのサロンを提案し、初回はケアマネが一緒に参加。Aさんはすぐに溶け込み、得意の手芸を再び始めることができました。
- 地域での散策
- 結果
Aさんはサロンを通じて新しい友達を作り、外出の機会が増えました。「ここが私の居場所です」と笑顔で語る姿が印象的でした。
4. 地域リソース発掘のポイント:新人ケアマネへのエール!
① 小さな視点を大切に
- 地域リソースは、必ずしも大規模な施設やサービスだけではありません。小さな商店や公園、住民の集まりなど、小さな視点で発見することも大切です。
② 常にアンテナを張る
- 日常的に「こんな情報が利用者さんに役立つかも!」というアンテナを張っておきましょう。情報は、意外なところから見つかるものです。
③ 地域と一緒に育てる視点を持つ
- 発掘したリソースは、地域との連携を深めながら育てていくことも重要です。利用者さんだけでなく、地域全体が活性化するきっかけにもなります。
5. 今日のまとめ:地域リソースを活かしたケアマネジメントを目指そう!
- 地域リソースとは、利用者さんを支えるすべての資源のこと。公的サービスだけでなく、地域の人や場所、活動も大切なリソース。
- 地域を歩き、地域包括支援センターやケア会議、SNSなどを活用して、効果的にリソースを発掘しよう!
- 発掘したリソースを利用者さんや家族に提案し、「その人らしい生活」を支えるサポートを。
- 地域リソースを活かすことで、利用者さんの笑顔と生きがいを引き出そう!
最後にひとこと!
「地域には、利用者さんを支える多くのヒントが隠れている。」
新人ケアマネージャーの皆さん、地域リソースを発掘し活用することは、ケアマネとしての腕を磨く大切なステップです。地域の宝物を見つけ出し、それを利用者さんの生活に活かすことで、あなたのケアマネジメントがさらに輝くことでしょう!一緒に地域を知り、利用者さんの「その人らしさ」を支える力を育てていきましょう!
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