149.リーダーとしての影響力を高める方法


2025.08.30 |投稿者:神内秀之介

トップマネジャーの影響力は、肩書で生まれず、日々の「何を語り」「何を選び」「どこまで一貫するか」で蓄積されます。介護という“人の営み”を支える組織では、正しさだけでなく、温度と速度が求められます。影響力とは、組織の注意を一点に集め、行動の質と速さを同時に上げる力。そのための設計原理を、5つの実践にまとめます。

  1. 一行で“何のために”を言い切る
    • 朝礼・会議・外部発信で同じ一行を繰り返す。「私たちは、地域の暮らしの尊厳を守るために、科学と関係性で支える」など。
    • 30秒で言える目的は、現場で意思決定のフィルターになる。語句を固定し、ぶらさない。
  2. 選択で示す(資源配分=メッセージ)
    • 人・時間・予算をどこに置くかが、最強のスピーチ。安全・人材育成・連携基盤に先に投資する。
    • 新施策には「開始条件・検証指標・撤退基準」をセット。やめる判断の速さが、次の挑戦への信頼を生む。
  3. 現場の「手触り」を持ち続ける
    • 月1回の“影響点ラウンド”を実施(夜勤帯同/入浴介助観察/家族連絡同席など)。観た事実を30秒で全体共有。
    • 机上ではなく、具体の一場面を語るリーダーは、言葉に重さが出る。重さが影響力になる。
  4. メッセージは「結論→理由→一歩」で
    • 例:「人材育成に先投資します(結論)。離職率とケアの質に直結するからです(理由)。来月から1on1を月2回・研修は勤務内化します(一歩)。」
    • 反対意見が出ても、構造化された説明は不安を減らす。理解が早いほど、動きが速い。
  5. 一貫性を儀式で守る
    • 毎週:30秒“今週の価値観ストーリー”(現場の具体例)。
    • 毎月:成果と失敗の公開レビュー(非難なし・次の一手を決定)。
    • 半期:やめることリスト更新と資源再配分の公表。
    • 儀式は“継続する一貫性”。一貫性が信頼を生み、信頼が影響力を増幅する。

すぐに始められる3つの一手
• 今週:一行ミッションを経営チームで確定し、全会議冒頭で同文を宣言。
• 今月:資源配分の優先順位(安全>人材>連携>拡張)を社内通達し、新規施策の撤退基準を明文化。
• 来月:影響点ラウンド(現場同行)を自分のカレンダーに隔週で固定、30秒共有を社内チャットに定例化。

まとめ
影響力は、強い声ではなく、研ぎ澄ました言葉、迷いのない選択、一貫した振る舞いから生まれます。トップが「何のために」を繰り返し、「どこに資源を置くか」で示し、「現場の一場面」を語り続けるとき、組織の注意は揃い、行動は速まり、成果は再現されます。
あなたの一行と一貫性が、介護の現場に静かな加速をもたらします。


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