福祉サービス第三者評価ガイドラインを活用した介護事業経営~総合的な人事管理が生む、職員の成長と組織の安定~


2025.08.15 |投稿者:神内秀之介

介護事業の現場では、「人」が最大の資源であり、職員一人ひとりの力を最大限に引き出すことが組織の成長に直結します。福祉サービス第三者評価ガイドラインの「Ⅱ-2-(1)-②」では、「総合的な人事管理」を行うことの重要性が掲げられています。
では、総合的な人事管理とは何を指し、それがどのように事業経営を支えるのでしょうか?

  1. 総合的な人事管理とは?
    総合的な人事管理は、採用、育成、評価、配置、処遇など、職員が関わるあらゆるプロセスを一貫して計画・実施し、職員が長く安心して働ける環境を整えることを指します。
    例えば、「適材適所」の配置を行うことで、職員の強みを活かし、満足度を高められます。また、個々の職員が今後どうなりたいかというキャリアビジョンを共有し、それに見合った成長機会を提供することも重要です。
  2. 総合的な人事管理がもたらす「効率性」と「エンゲージメント」
    効果的な人事管理を行えば、職員の満足度やエンゲージメント(仕事への熱意と組織への愛着)が向上します。その結果、以下のようなメリットが得られます:
    • 業務効率の改善:職員が自分の役割を理解し、効率よく動けることで、利用者対応もスムーズになります。
    • 離職率の低下:しっかり評価され、新たな挑戦の場を与えられることで、職員は「この職場なら長く働きたい」と考えるようになります。
    • 組織全体の成長:職員一人ひとりが成長することで、チーム全体のレベルアップにつながります。
    具体的には、定期的な面談やフィードバックの場を設け、「自分の努力がどう評価され、次にどう成長できるのか」を職員が実感できる仕組みを作ることが重要です。
  3. 人事管理の「5つのポイント」
    総合的な人事管理を実現するためには、以下の5つのポイントを押さえると効果的です:
    • 採用:スキルだけではなく、組織文化に合った人材を見極めて採用する。
    • 育成:新人研修や定期的なスキルアップ研修の実施。
    • 適材適所の配置:職員の強みや希望を考慮した配置転換。
    • 公平な評価:職員の努力や成果を透明性の高い基準で評価する。
    • モチベーション向上:昇進や表彰制度など、職員のやる気を引き出す仕掛けを用意する。
    これらが循環的に行われることで、組織全体が活性化します。

朝10分でできること
忙しい日々の中でも、人事管理に向けた取り組みを朝の10分で確かめ、次のアクションに繋げる時間を設けましょう。例えば:
• 職員からの最近の意見や提案を共有する
• チームメンバーの配置や役割について振り返る
• 職員の小さな成果や努力を称賛して気持ちを高めてもらう
これらの短時間の取り組みが、職員の満足度と生産性を大きく向上させます。

まとめ
総合的な人事管理を行い、職員の成長を支援しながら働きやすい環境を提供することは、組織全体の安定と成功に繋がる鍵です。ミドルマネジャーやトップマネジャーとして、そのプロセスをリードすることが求められます。
「人を育て、活かす」。この価値観を軸に据え、朝の10分を活用して職員一人ひとりと実りのある関係を築き上げていきましょう。その積み重ねが、組織の未来をより明るいものにしてくれるはずです!

#福祉サービス第三者評価を広げたい


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