135.チームの一体感を高めるイベント企画
2025.08.16 |投稿者:神内秀之介
チームの一体感を高めるイベント企画――「つながり」が生む現場の強さ
介護の現場では、利用者さんへのケアが日々の最大の目標となる一方で、それを支えるスタッフ同士の「つながり」が持つ力を見過ごすことはできません。仲間として支え合い、お互いを理解することは、円滑なコミュニケーションを生み、現場全体の活力を高める大切な要素です。
しかし、忙しい日々の中で、業務以外の時間を使ってそんな「つながり」を育む機会が不足していないでしょうか。「チームの一体感を高めるイベント企画」は、効率やスキル面だけでなく、職場に笑顔と絆をもたらすパワフルな取り組みです。それでは、チーム全員が「また明日から頑張ろう」と前向きになれるイベントの作り方を考えてみましょう。
- チームの「目的意識」を共有するイベント
一体感を高めるためには、全員が同じ方向を向いていることが重要です。イベントのテーマに「現場を良くする」「利用者さんをもっと喜ばせる」といった共通の目的意識を組み込むことで、スタッフ一人ひとりが「仲間として働いている」という実感を得られます。
たとえば、利用者さんの笑顔をテーマにした「ケアアイデア発表会」や、「こんな未来をつくりたい」といったディスカッション形式のワークショップを開催してみるのも一つの方法です。日常業務ではなかなか話せない目標や想いを共有することで、チーム全体が同じビジョンを抱けるイベントになります。 - 心をリラックスさせる「カジュアルな企画」を取り入れる
職場での関係を深めるためには、リラックスした雰囲気の中で打ち解けることが必要です。堅苦しいミーティングとは異なり、「オフの姿」を通じてお互いを知るイベントを企画することで、距離が縮まり、信頼関係が深まります。
たとえば、「持ち寄りランチパーティ」や「ゲーム大会」、または「簡単な料理教室」で一緒に何かを作り上げる企画もおすすめです。こうした場を通じて、スタッフ同士が業務の枠を超えた一面を理解し、さらに協力し合える姿勢が生まれます。 - 「ありがとう」を伝え合う場をつくる
普段の業務の中で、感謝の気持ちを改めて言葉にする機会は意外と少ないものです。一体感を深めるイベントには、感謝を伝え合う時間を取り入れると、職場のムードが一気に変わります。
たとえば、「感謝カード」を用意し、スタッフ同士で「〇〇さんの○○に助けられた」といった具体的なエピソードを書き合い、シェアする時間を設けること。「ありがとう」を通じてチーム内の信頼が強固になり、仕事に対する意欲も向上します。 - 「新しい体験」を共有する
新たな挑戦や体験をチーム全体で行うことは、「このメンバーだからこそできた」という特別な絆を生むきっかけになります。その経験が思い出としても残り、スタッフ同士をつなぎ止める力を持つのです。
たとえば、アウトドアでのバーベキューやハイキング、あるいは地域のボランティア活動への参加など、普段の現場を離れて取り組める企画を考えてみましょう。非日常的な体験を共有することで、スタッフ同士の距離がさらに縮まります。 - 定期的に「小さく始める」
一体感を高めるイベントが効果を持つためには、継続的に取り組むことが大切です。頻繁に大規模なイベントを行うのは難しいかもしれませんが、月に1度、小さくても温かいイベントを実施することで、チーム全体の協力関係を持続させられます。
たとえば、「月イチみんなでティータイム」や「スタッフの誕生日をみんなで祝う」など、気軽で負担のない企画を取り入れれば、誰もが参加しやすくなり、イベントが日常の一部となって自然と馴染んでいきます。
まとめ
チームの一体感を高めるイベント企画を成功させるには、「目的意識を共有するテーマを設ける」「リラックスできる場をつくる」「感謝を言葉にする」「新しい体験を共有する」「定期的に継続する」という5つのポイントを意識することが重要です。それは、単なるレクリエーションではなく、職場全体の絆を深め、誰もが働きやすい環境を育てるプロセスでもあります。