56.利用者の急な変化への対応方法


2025.06.23 |投稿者:神内秀之介

「急な状況でも焦らず対応!利用者の安心を守るために」

こんにちは、新人介護支援専門員の皆さん!
ケアマネージャーとして日々の業務に取り組む中で、利用者さんの状態が急に変わり、対応に困った経験はありませんか?例えば、こんな場面が思い浮かぶかもしれません:

  • 「いつも元気そうだった利用者さんが突然体調を崩した…」
  • 「家族から急な相談が入り、どうすればいいか迷った…」
  • 「訪問したら、いつもと様子が違って不安になった…」

こうした「急な変化」は避けられないものですが、落ち着いて対応すれば、利用者さんやその家族に安心感を届けることができます。今回は、利用者の急な変化に対応するための具体的な方法と、心構えについてお話しします!


1. 急な変化とは?よくあるケースを知っておこう

まずは、利用者さんの状態にどのような「急な変化」が起こり得るのかを整理しましょう。


① 体調面での変化

  • 急な発熱や体調の悪化(感染症、持病の悪化など)
  • 転倒や怪我による身体状況の変化
  • 食欲不振や水分摂取不足による脱水

② 精神面での変化

  • 認知症による症状の悪化(徘徊、混乱、不安の増加)
  • 精神的ストレスや孤独感の高まり
  • 感情の急激な変化(怒り、不安、泣き出すなど)

③ 環境や家庭状況の変化

  • 家族の介護負担が急に増大するケース
  • 金銭的な課題が発生する(急な経済問題)
  • 居住環境の異常(断水、停電、台風などの影響)

2. 急な変化に対応するための基本ステップ

急な状況に対して慌てずに対応するには、以下の基本ステップを意識することが大切です。


① 状況を冷静に把握する
まずは、「何が起きたのか」を正確に理解しましょう。利用者さんや家族からの話を聞くとともに、自ら観察することも大切です。

  • チェックポイント
    • 体調や行動に何か異常がないか?
    • 家族の説明に緊急性や重要な要素はないか?

② 必要なサポートを判断する
状況に応じて、どのような対応が必要かを迅速に判断します。

  • 考えるべきこと
    • 医療機関への連絡が必要か?(緊急の場合は迷わず119へ通報)
    • 自分で対応するべきか、多職種と連携すべきか?
    • 家族や地域包括支援センターに相談すべきか?

③ 適切な行動を取る
判断に基づき、実際の行動に移しましょう。特に、事前に作成した緊急時の対応マニュアルがあれば、それを活用することが有効です。


④ 記録し、今後のケアプランを見直す
対応した内容を正確に記録し、必要ならケアプランの見直しを行います。トラブルを教訓として、次回の対応に役立てましょう。


3. ケース別:急な変化への具体的な対応方法


ケース①:転倒した場合

  • 対応方法
    • まずは安全を確保し、利用者さんが動かずに安静にするよう促す。
    • 出血や骨折の有無を確認し、状況に応じて救急車を呼ぶ。
    • 家族や主治医に連絡し、詳細を報告する。
    • 転倒の原因を分析し、環境改善(手すりの設置、片付けなど)を行う。

ケース②:認知症の症状が急に悪化した場合

  • 対応方法
    • 利用者さんの不安を和らげるため、落ち着いた口調で話しかける。
    • 急に徘徊や混乱が起きた場合、無理に制止せず見守りながら安全を確保。
    • 主治医や認知症専門医に相談し、必要ならば投薬やケアプランを見直す。

ケース③:家族からの急な相談や不満が寄せられた場合

  • 対応方法
    • 家族の話をじっくり傾聴し、不満や課題を具体的に把握する。
    • 感情的にならず、冷静に対応し、迅速な解決策を提案。
    • 他職種や地域包括支援センターと連携し、家族の負担を軽減する方法を模索する。

4. 急な変化に備えるための準備


① 緊急連絡先リストを作成する

  • 家族、主治医、訪問看護師、地域包括支援センターの連絡先を一覧にしておきましょう。

② トラブル対応マニュアルを整備する

  • よくあるケースに応じた対応マニュアルをチーム全体で共有し、実際に役立てられるようシミュレーションを行うと安心です。

③ 多職種との連携を日頃から深める

  • 急な変化に対応するには、一人では限界があります。看護師や介護士など、関係者との連携を強化しておくことが大切です。

④ 利用者さんの状態を日々観察する

  • 急な変化を早期に発見できるよう、日々のモニタリングを欠かさず行いましょう。

5. 実例:利用者の急な変化に対応した成功事例


事例:夜間に発熱した利用者さんへの対応

  • 背景:一人暮らしの85歳女性利用者が夜間に急な発熱を訴えました。家族は遠方に住んでおり、連絡が取れませんでした。
  • 対応
    • ケアマネージャーが主治医に連絡し、指示を仰ぐ。
    • 指示に従い、訪問看護師が現場へ駆けつけ解熱剤を投与。
    • 翌日、家族に状況報告を行い、再発防止策を話し合う。
  • 結果:迅速な対応で大事に至らず、家族からも感謝の言葉を受けた。

6. 今日のまとめ:急な変化への対応に自信を持とう!

  • 利用者の急な変化に備えるには、日頃の観察と準備が大切。
  • 対応時には、冷静に状況把握し、迅速かつ適切に行動する。
  • 多職種や家族との連携を強化し、一人で抱え込まずチームで対応する。
  • 対応後は記録を残し、次回に活かせる仕組みを整える。

最後にひとこと!

「急な変化もチャンスに変えて、利用者さんに安心と信頼を届けよう。」

新人ケアマネージャーの皆さん、不安を感じることがあっても、きちんと準備をしておけば焦らず対応できます。あなたの冷静な対応が、利用者さんや家族の安心感につながります。これからも柔軟に、そして積極的に成長していきましょう!

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