50.ソーシャルワークにおけるSDGsの達成目標


2025.06.17 |投稿者:神内秀之介

「SDGs、ソーシャルワークとどう関係があるの?」

こんにちは、新人介護支援専門員の皆さん!
最近よく耳にする「SDGs(持続可能な開発目標)」。あなたの仕事であるソーシャルワークとも、実は深い関わりがあることをご存じでしょうか?

SDGsは、2030年までに達成するべき17の目標と169のターゲットで構成されており、「誰一人取り残さない」を掲げています。この理念は、利用者さんや地域住民に寄り添い支援を行う私たちソーシャルワーカーの使命そのものといえます。

今回は、「SDGsがソーシャルワークにどう関連し、どんな達成目標を目指すのか?」について分かりやすくお話しします。日々の仕事を通じて、SDGs達成に貢献するヒントを見つけましょう!


1. SDGsとは?ソーシャルワークとのつながり


① SDGsって何?
SDGs(Sustainable Development Goals)は、2015年に国連で採択された、持続可能な未来を目指すための目標です。17の目標には、貧困や健康、教育、環境、平等など、人類全体が取り組むべき課題が含まれています。


② ソーシャルワークとSDGsの共通点
SDGsの核心となる「誰一人取り残さない」という理念は、福祉やソーシャルワークの目指す方向と一致しています。

  • 共通する目的
    • 社会的弱者や高齢者、障害を持つ人々への支援。
    • 貧困や格差をなくし、誰もが安心して暮らせる社会の実現。

③ ソーシャルワークがSDGsに直接貢献する領域

  • 高齢者ケア(目標3:すべての人に健康と福祉を)
  • 貧困層や弱者支援(目標1:貧困をなくそう)
  • 地域コミュニティの強化(目標11:住み続けられるまちづくりを)
  • 男女平等の推進(目標5:ジェンダー平等を実現しよう)

2. ソーシャルワークが関わるSDGsの具体的な達成目標


① 目標1:貧困をなくそう

  • 目的:あらゆる形態の貧困を根絶する。
  • ソーシャルワークでの取り組み
    • 低所得高齢者が安心して生活できる社会資源を紹介する。
    • 生活困窮者自立支援制度を通じて、就労支援や相談活動を行う。
    • 地域の福祉資源を活用して、生活基盤を整える。

② 目標3:すべての人に健康と福祉を

  • 目的:すべての人が健康的な生活を送れるようにする。
  • ソーシャルワークでの取り組み
    • 高齢者の健康促進を目的とした介護予防プランの作成。
    • 健康に関する情報提供や地域住民との健康イベント開催。
    • 訪問介護サービスの導入を支援し、生活の質を向上させる。

③ 目標5:ジェンダー平等を実現しよう

  • 目的:男女平等を達成し、すべての人が対等に生きられる社会を実現する。
  • ソーシャルワークでの取り組み
    • 女性介護者の負担を軽減するための相談窓口を設置。
    • シングルマザー家庭や女性高齢者への生活支援。
    • ジェンダーに配慮した地域福祉活動の企画。

④ 目標11:住み続けられるまちづくりを

  • 目的:誰もが安心して暮らせる持続可能な都市を作る。
  • ソーシャルワークでの取り組み
    • 高齢者に優しいバリアフリーのまちづくりを提案。
    • 地域住民による見守り活動や支え合いネットワークの構築。
    • 地域資源を活用したコミュニティサロンや居場所作り。

3. 実践例:ソーシャルワークでSDGsを達成した事例


事例:高齢者と地域をつなぐ「健康サロンプロジェクト」

  • 背景:ある地域では、高齢者の孤立や健康問題が課題となっていました。
  • 取り組み
    ケアマネージャーが地域住民と連携し、週1回の「健康サロン」を開催。健康体操や交流イベントを通じて、高齢者の社会参加を促進しました。
  • 成果
    • 孤立していた高齢者の外出機会が増加。
    • 地域の住民同士の連携が強化され、「見守り文化」が醸成。
    • SDGsの目標3(健康と福祉)と目標11(住み続けられるまちづくり)に貢献する取り組みとして評価。

4. 新人ケアマネが取り組めるSDGs達成の第一歩


① 地域資源を活用する
地域包括支援センターや自治体と連携し、SDGsの目標に関連するプログラムや活動を探しましょう。


② 小さな取り組みから始める
すべてを一度に進めるのは難しいので、自分の業務に直結する小さな目標から始めてみてください。

  • 例:一人暮らしの高齢者を地域のサークル活動に誘う。
  • 例:女性介護者の相談会を企画する。

③ 利用者さんの声に耳を傾ける
SDGs達成のカギは「誰一人取り残さない」こと。利用者さんやその家族が抱える課題に耳を傾け、それを具体的な支援につなげる意識を持ちましょう。


5. 今日のまとめ:SDGsの視点でソーシャルワークを考える

  • SDGsの理念「誰一人取り残さない」は、ソーシャルワークと深く結びついている。
  • 「貧困の解消」「健康促進」「ジェンダー平等」「住み続けられるまちづくり」など、具体的な目標に取り組むことができる。
  • 地域資源を活用し、小さな一歩から始めることで、SDGsの達成に貢献できる。
  • 利用者や地域住民との対話を大切にし、支援の輪を広げていこう!

最後にひとこと!

「SDGsは、あなたの仕事の中に自然と取り入れられる未来へのツール。」

新人ケアマネージャーの皆さん、日々の業務を通じてSDGs達成に貢献することは、利用者さんだけでなく自分自身の成長にもつながります。福祉の現場から持続可能な社会づくりに取り組む第一歩を、一緒に踏み出してみませんか?

#新人介護支援専門員
#SDGsとソーシャルワーク
#持続可能な社会づくり


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