45.デジタルデバイドを克服する支援方法
2025.06.12 |投稿者:神内秀之介
「デジタル時代、取り残される人をゼロにするために」
こんにちは、新人介護支援専門員の皆さん!
今やスマホやタブレット、オンラインツールが当たり前の時代になりました。でも、そんなデジタル社会だからこそ心配になるのが「デジタルデバイド(情報格差)」です。
特に高齢者や福祉が必要な方々にとって、デジタル技術が難しいと感じることが多く、情報やサービスにアクセスできない状況に陥ることがあります。一方で、これに対処し、デジタル技術を活用できるようになれば、より安心で便利な生活を送れる可能性が広がります!
今回は、「デジタルデバイドを克服するための支援方法」をテーマに、新人ケアマネージャーとして取り組める具体的なアイデアをお届けします!
1. デジタルデバイドとは?
① 定義
デジタルデバイドとは、「情報通信技術の利用における格差」を指します。高齢者や障害を持つ方々の中には、スマホやインターネットに触れる機会が少なく、情報や便利なサービスを活用できていない方が多くいます。
② なぜ解消が必要なのか?
デジタルデバイドが存在すると、次のような課題が起きます:
- 重要な情報や行政サービスにアクセスできない。
- オンラインでの健康管理や相談が利用できない。
- 家族や地域、社会とのつながりを持ちにくい。
2. デジタルデバイドを克服するための支援方法
では、ケアマネージャーとしてどのような支援ができるのでしょうか?以下は、具体的なステップと方法です。
① デジタル機器に慣れる「最初の一歩」をサポート
高齢者や利用者さんの中には、「スマホやPCは難しい」と思い込んでいる方がいます。まずは、簡単な操作から始めて自信を持ってもらうことが大切です。
- 実践例:
- スマホで写真を撮ってみる。
- 音声検索(「OK Google」「Siri」)を試す。
- 家族とLINEでメッセージを送り合う。
- ポイント:
- 初めての体験を楽しく感じてもらうことが最優先!
- 特に音声操作は、文字入力が苦手な方でも直感的に使いやすいのでおすすめです。
② 地域のデジタル講座を活用する
地域の公民館や自治体で、高齢者向けのデジタル講座を開いている場合があります。これを利用者さんに紹介するだけでも、デジタルデバイド克服への第一歩となります。
- 具体例:
- スマホ講座やタブレット教室で、基本操作やアプリの使い方を学ぶ。
- 地域包括支援センターとの連携で、デジタル機器の体験会を開催する。
③ 「福祉×デジタル」を取り入れる
利用者さん向けに、生活を便利にするデジタルツールを提案することも大切です。
- おすすめツール例:
- 見守り機能付きスマートウォッチ:転倒や体調変化を感知し、家族や医療者に通知。
- オンライン診療アプリ:病院に行けない時でも医師と相談できる。
- 操作が簡単なデジタルフォトフレーム:家族から送られた写真が自動的に表示される。
- ポイント:
利用者さんが「これは便利!」と思えるようなものを一緒に選び、操作方法を丁寧にサポートします。
④ 家族や地域住民と連携する
デジタル支援は、ケアマネージャーだけでなく、家族や地域の力を借りることでより効果的に進めることができます。
- 具体例:
- 家族に、デジタル機器を使った見守りやサポートを依頼する。
- 地域の若者や学生にボランティアとして協力してもらい、機器の使い方を教えてもらう。
⑤ デジタル技術を使った「楽しさ」を提供する
デジタル技術を通じて、利用者さんが新しい世界を楽しむ方法を提案しましょう。
- 楽しみの具体例:
- YouTubeで懐かしい歌謡曲や趣味に関する動画を見る。
- デジタルで旅行体験ができる「バーチャルトラベル」を楽しむ。
- スマートスピーカーで好きな音楽をリクエストする。
- ポイント:
デジタル技術を「難しいもの」ではなく「楽しいもの」に変えることが鍵です!
3. 実例:デジタルデバイド克服が効果を生んだケース
事例:75歳男性Kさんの挑戦と変化
- 背景:Kさんは、一人暮らしでスマホを持っているが、使いこなせていない状態。家族との連絡も減り、孤独感を感じていました。
- ケアマネの支援:
- 地域の若者ボランティアを紹介し、LINEの使い方を学ぶ機会を提供。
- 音声検索を使い、「近くのスーパー」や「天気」を調べる練習。
- デジタルフォトフレームを導入し、遠方の孫から日々の写真が届く仕組みを設定。
- 成果:KさんはLINEで家族とのやり取りを頻繁に行うようになり、孤独感が軽減。デジタルフォトフレームで孫の写真を見る楽しみが増え、生活に活気が生まれました。
4. 新人ケアマネージャーが注意したいポイント
① 利用者さんのペースに合わせる
急ぎすぎず、利用者さんの理解度や慣れに合わせて進めることが大切です。
② 初心者向けのサポートを意識する
専門用語を使わず、わかりやすい言葉で説明しましょう。何度も練習してもらい、繰り返すことで慣れてもらいます。
③ デバイスの過剰な依存を防ぐ
デジタル技術は便利ですが、全てを機械に任せるのではなく、人とのつながりを大切にするバランスが重要です。
5. 今日のまとめ:デジタルデバイドを克服するために
- まずは簡単で楽しい体験からスタートする。
- 地域の講座やボランティアを活用して、学びの場を提供する。
- 健康や安全をサポートするデジタルツールを提案する。
- 家族や地域と連携し、支援体制を広げる。
- 「デジタル=楽しい」という意識を広め、利用者さんが自ら使いたくなる環境を作る。
最後にひとこと!
「デジタル技術は、誰でも楽しめる可能性を持っている。」
新人ケアマネージャーの皆さん、デジタルデバイドを克服する支援は、利用者さんの生活の質を大きく向上させる力を持っています。一歩ずつ、楽しくサポートを続けることで、利用者さんも新しい生活の可能性に気づくはずです。みんなでデジタルの壁を乗り越え、笑顔を広げていきましょう!
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