39.地域資源を活用したケアプラン作成


2025.06.06 |投稿者:神内秀之介

「地域の力」をケアプランに活かそう!

こんにちは、新人介護支援専門員の皆さん!
ケアマネージャーとして、利用者さん一人ひとりに合ったケアプラン作成をする上で、地域資源を活用することはとても重要です。特に、介護サービスだけでなく、地域全体を支え合う仕組みをケアプランに取り入れることで、利用者さんの生活がもっと豊かになります。

でも、「地域資源を活用する」といっても、「具体的に何をどうやって活かせばいいの?」と迷うこともありますよね。今回は、地域資源を上手に取り入れたケアプラン作成のポイントとヒントをお伝えします!


1. 地域資源とは?

まず、地域資源とは何を指すのでしょうか?
地域資源とは、地域の中で利用者さんを支えるために活用できる人材・施設・サービス・活動のことを指します。これには以下のようなものが含まれます:


① 公的な資源

  • 地域包括支援センター
  • 地域のデイサービス、訪問介護事業所
  • 福祉用具貸与サービス

② ボランティアや住民活動

  • 見守り活動や声かけサポート
  • 地域の食事会やサロン、趣味サークル
  • 地域ボランティア団体やシニアクラブ

③ 民間のサービス

  • 配食サービスやタクシー会社の福祉サービス
  • 家事代行や買い物代行サービス

④ 地域のコミュニティ

  • 公民館や自治会、地域のイベントや祭り
  • 地元のカフェや商店街での交流の場

2. 地域資源を活用することのメリット

地域資源をケアプランに取り入れることで、利用者さんが得られるメリットは大きいです。


① 利用者さんの暮らしが豊かになる
地域の力を活用することで、単なる介護サービスにとどまらない、心の充足感を得られる支援が可能になります。


② 自立支援につながる
地域とのつながりを持つことで、利用者さんの社会参加や自発的な行動が促進され、必要以上に介護サービスに頼らない自立的な生活が実現します。


③ 安心・安全な生活を支える
地域の見守り活動や声かけが増えることで、利用者さんが安心して暮らせる環境が整います。特に一人暮らしの高齢者にとっては大きな支えとなります。


3. 地域資源を活用したケアプラン作成のステップ

では、どのように地域資源を活用してケアプランを作成すれば良いのでしょうか?具体的なステップを見てみましょう。


① 地域資源を把握する
ケアマネージャーとして、まずは自分の担当エリアにどのような地域資源があるかを調査しましょう。

  • 地域包括支援センターや自治会、社会福祉協議会に問い合わせてみる。
  • 公民館や地域の掲示板、SNSを活用して地域活動の情報を収集する。

② 利用者さんのニーズを引き出す
ケアプラン作成の際には、利用者さんの希望や趣味、生活の課題を丁寧にヒアリングしましょう。

  • 「昔やっていた趣味を再開したい」
  • 「地域の人ともっと交流したい」
  • 「外出の機会を増やしたい」

これらの声を聞き取ることで、地域資源をどう活用するかが見えてきます。


③ 地域資源をプランに組み込む
ヒアリングで得たニーズに基づき、利用者さんに合った地域資源をケアプランに組み込みましょう。

  • 例:
    • 公民館で開催される趣味サークルに参加する。
    • 地域ボランティアの見守りサービスを利用する。
    • 福祉タクシーを使って外出の機会を増やす。

④ 関係者と連携する
地域資源を活用するためには、ボランティア団体や地域の関係者との連携が欠かせません。ケアマネージャーとして、利用者さんと地域をつなぐ架け橋になりましょう。


4. 実例:地域資源を活用したケアプランの成功例


事例:75歳男性Kさんのケース

  • 背景:Kさんは一人暮らしで、外出が減り、家でテレビを見て過ごす日々が続いていました。「誰かと話す機会がなくて寂しい」と話していましたが、デイサービスの利用には消極的でした。
  • ケアマネの対応
    • 地域の資源を調査し、公民館で行われている囲碁サークルの存在を確認。
    • 「囲碁が昔から好き」というKさんの話を受け、サークルに参加するよう提案。
    • 初回は地域ボランティアが付き添い、不安を軽減。
  • 結果:囲碁を通じて新しい友人ができ、Kさんは毎週楽しみに出かけるように。外出の頻度が増えたことで、体力の向上や生活全体の活力にもつながりました。

5. 新人ケアマネージャーへの実践アドバイス


① 小さな一歩から始める
最初からすべての地域資源を把握するのは難しいので、まずは利用者さんのニーズに合った1つの資源を見つけて提案してみましょう。


② 地域の人とつながる
地域包括支援センターや自治会、社会福祉協議会に積極的に顔を出し、地域の人とつながりを作ることで、よりスムーズに資源を活用できるようになります。


③ 利用者さんと一緒に参加する
利用者さんが新しい活動に不安を感じている場合、最初だけでも一緒に参加することで安心感を与えられます。


6. 今日のまとめ:地域資源を活用したケアプランのポイント

  • 地域資源を調査し、活用できる選択肢を把握する。
  • 利用者さんの希望やニーズを丁寧に聞き取る。
  • 地域資源をケアプランに具体的に組み込む。
  • ボランティアや地域団体と連携し、利用者さんをつなぐ架け橋となる。
  • 利用者さんが安心して地域活動に参加できるようサポートする。

最後にひとこと!

「地域の力を活かすことで、利用者さんの生活はもっと豊かに、笑顔が増える。」

新人ケアマネージャーの皆さん、地域資源を活用することで、利用者さんに合った柔軟で魅力的なケアプランを作成できます。地域を知り、その力を最大限に引き出す工夫を楽しみながら実践してみてください!

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