37.ボランティア団体との協働の実践例


2025.06.04 |投稿者:神内秀之介

「ボランティアの力で支援の幅が広がる!」

こんにちは、新人介護支援専門員の皆さん!
ケアマネージャーとして働いていると、利用者さんの生活をより良くするために、「何かあと一歩のサポートがあれば…」と感じることはありませんか?そんな時、心強いパートナーになるのが地域のボランティア団体です。

ボランティアの力を活用することで、介護サービスだけでは補いきれない部分を支援できたり、利用者さんが地域とつながる機会を増やせたりと、さまざまなメリットがあります。

今回は、ボランティア団体との協働がどのように実現し、どんな効果を生むのかを具体的な実践例とともにご紹介します!


1. ボランティア団体の役割と可能性

まず、ボランティア団体がどのような役割を果たすのかを確認してみましょう。


① 地域の見守り役としての力
ボランティアは、地域住民として利用者さんの日常をさりげなく見守ることができます。定期的な訪問や声かけ、ちょっとした手助けを通じて、利用者さんの安全をサポートしてくれます。


② 社会的孤立を防ぐ力
利用者さんが地域のボランティア活動に参加することで、人とのつながりが生まれ、孤立感が軽減します。また、外出のきっかけを作ることで、心身の健康を保つ一助になります。


③ 専門職の負担を軽減する力
例えば、買い物やゴミ出しなどの日々のサポートをボランティアにお願いすることで、ケアマネや介護スタッフの時間とエネルギーを他の重要な業務に集中させることが可能になります。


2. ボランティア団体と協働するメリット

ボランティア団体との連携は、ケアマネージャーにとっても多くのメリットをもたらします。


① 利用者さんのニーズに柔軟に対応できる
介護サービスでは対応しきれない細やかなニーズ(例えば、趣味活動、近所の散歩の付き添いなど)をボランティアが補うことで、利用者さんの満足度が向上します。


② 人手不足を補える
介護人材の不足が課題となる現場では、ボランティアの協力により、支援の幅を広げることが可能になります。


③ 地域とのつながりが強化される
ボランティア団体と協働することで、利用者さんだけでなく、その家族や地域住民とのネットワークが強化されます。


3. 実践例:ボランティア団体との協働が利用者に与えた影響

ここで、具体的な実践例をご紹介します。


事例:80歳女性Aさんとボランティア団体の連携

  • 背景:Aさんは一人暮らしで、足腰が弱くなり、外出が難しくなっていました。外出機会が減ったことで孤独感を抱え、「もう生きがいがない」と話すことが増えていました。
  • 課題:デイサービスへの通所も検討されましたが、「体調が悪い日は出かけたくない」という理由で利用が進まず。Aさんの孤立感を和らげるために、代わりになる支援が必要でした。

ケアマネの対応

  • 地域のボランティア団体を調査
    地域包括支援センターの紹介を受け、近隣の「おしゃべりボランティアグループ」とコンタクトを取りました。
  • 定期訪問を提案
    ボランティアと調整し、週に1度、Aさんの自宅を訪問して話し相手になる活動をスタート。
  • 趣味活動の復活をサポート
    囲碁が趣味だったAさんには、地域の囲碁クラブをボランティアが紹介し、一緒に参加するサポートを開始。

結果
Aさんはボランティアとの交流を通じて、次第に笑顔が増え、「囲碁クラブ」にも意欲的に通うように。外出機会が増えただけでなく、ボランティアを通じて新しい友人もでき、生活に生きがいを取り戻しました。


4. ボランティア団体と協働するためのコツ

新人ケアマネージャーでもすぐに実践できる、ボランティア団体との協働のコツをご紹介します。


① 地域のボランティア情報を収集する
まずは、自分の担当エリアのボランティア団体を把握しましょう。地域包括支援センターや社会福祉協議会に問い合わせると、活動内容や連絡先を教えてもらえる場合があります。


② 利用者さんのニーズを具体化する
ボランティアに依頼する際は、利用者さんがどのような支援を必要としているのかを具体的に伝えます。

  • 例:「一緒におしゃべりする」「散歩に付き添う」「買い物を手伝う」など。

③ 定期的なコミュニケーションを取る
協働をスムーズに進めるためには、ボランティア団体との定期的なやり取りが大切です。成果や課題を共有しながら、関係性を深めていきましょう。


④ お礼と感謝を忘れない
ボランティアは善意で活動を行っています。支援が完了した後は、利用者さんからの感謝の声を伝えるなど、感謝の気持ちを示すことを心がけましょう。


5. 今日のまとめ:ボランティア団体と協働するポイント

  • 地域のボランティア団体を積極的に調査し、連携の機会を探る。
  • 利用者さんのニーズに合わせた具体的な依頼を行う。
  • ボランティア団体と定期的に情報共有を行い、関係を深める。
  • 利用者さんの生活が良くなった成果を共有し、感謝の気持ちを伝える。

最後にひとこと!

「ボランティアの力を借りることで、利用者さんの生活がもっと豊かになる。」

新人ケアマネージャーの皆さん、ボランティア団体との協働は、ケアマネジメントの幅を広げる素晴らしいチャンスです。地域の力を活かしながら、利用者さんと笑顔を増やす支援を一緒に作り上げていきましょう!

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