17.強みを基盤としたアプローチの有用性
2025.05.15 |投稿者:神内秀之介
「強みを基盤としたアプローチ」って何?
こんにちは、新人介護支援専門員の皆さん!
日々の業務で「利用者さんの困りごとばかりに目が行ってしまう…」ということはありませんか?利用者さんの課題に向き合うのは大切な仕事ですが、それだけに集中してしまうと、支援が苦しいものに感じることもありますよね。
そんな時こそ活用したいのが、「強みを基盤としたアプローチ(ストレングス・ベースド・アプローチ)」です。この考え方は、利用者さんが持つ「できること」や「強み」に焦点を当て、可能性を広げる支援を目指すもの。結果として、利用者さんも支援者もポジティブな気持ちで取り組むことができます。今回は、その有用性と実践方法をご紹介します!
1. 強みに注目することの意義
「強みを基盤としたアプローチ」は、従来の「問題解決型の支援」とは異なり、利用者さんがすでに持っている「力」や「資源」に目を向け、それを活かして課題を乗り越えていく方法です。
例えば:
- 問題解決型支援:「利用者さんが今できていないことを補う」
- 強み基盤型支援:「利用者さんができることを活かして前進する」
この違いにより、支援は否定的ではなく、前向きで希望に満ちたものになります。利用者さん自身も「自分にはまだできることがある」という自信を持つようになります。
2. 強みを基盤としたアプローチの効果
このアプローチには、たくさんの効果があります。具体的には以下のようなことが期待できます:
① 利用者さんの自己効力感が高まる
「自分にもできることがある」と実感することで、利用者さんは前向きな気持ちになり、より積極的にケアに取り組めるようになります。
② 利用者さんとケアマネージャーの信頼関係が深まる
否定的な視点ではなく、利用者さんの強みを褒めたり活かすことで、信頼感が増し、良好な関係が築けます。
③ 持続可能な支援が可能になる
強みを活かした支援は、利用者さんが自分でできる範囲を広げていくため、より自立した生活につながります。
3. 実践に役立つ!強みを見つけるための方法
「強みを見つける」って、初めてのうちは難しいと感じるかもしれません。でも安心してください!以下の手順を活用すれば、自然と利用者さんの強みに気づけるようになります。
① 利用者さんの「歴史」を振り返る
これまでの人生での成功体験や得意だったことに注目しましょう。
- 「昔は料理が得意だった」
- 「ずっと家庭菜園を続けていた」
- 「地域の役員をしていたことがある」
こうした経験は、現在の強みを見つけるヒントになります。
② 「今できていること」に目を向ける
利用者さんが日常生活の中で「できていること」を観察します。
- 介護が必要でも、洗濯物をたたむ程度ならできる。
- ゆっくり歩ける範囲でも、自分で買い物に行ける。
- 短い会話でも笑顔で挨拶ができる。
小さなことでも、それが強みのスタートになります!
③ 周囲の人に意見を聞く
家族や地域の支援者、多職種の方から「この人の良いところ」を聞き出すのも効果的です。自分では気づいていない強みが見つかるかもしれません。
4. 実際の支援での活用例
事例:80代の女性Bさんの生活改善
- 背景:Bさんは自宅での生活を希望しているが、「もう何もできない」と落ち込んでいる。
- 支援の流れ:
- 強みを見つける:「昔は編み物が得意だった」との話を聞き出す。
- 小さな挑戦を提案:「簡単なコースターを編んでみませんか?」と提案し、必要な材料を準備する。
- 自信を引き出す:完成したコースターを家族に見せて褒められ、「まだ自分にできることがある」と前向きになる。
- 新たな生活の広がり:次第にデイサービスの手芸活動にも参加するようになり、社会的つながりが増える。
5. 新人ケアマネが意識したい「強み基盤」の心構え
新人ケアマネージャーのうちから、以下のような心構えを意識してみましょう。
- 「できていないこと」より「できること」に注目する
利用者さんを評価する時、課題よりも強みに目を向ける習慣をつけましょう。 - 失敗しても焦らない
強みを活かした支援がうまくいかなくても、別の強みを見つけて再挑戦すれば大丈夫です。 - 利用者さんを信じる
「この人にはまだできる力がある!」という信念を持つことが、支援の原動力になります。
今日のまとめ:強みを基盤としたアプローチの有用性
- 強みに注目することで、利用者さんの自己効力感や支援の質が向上する。
- 過去の成功体験や現在できていることから強みを見つけよう。
- 強みを活かした支援は、利用者さんの自立を促し、継続的なサポートにつながる。
- 新人ケアマネでも、小さな強みを見つけることで大きな変化を生み出せる!
最後にひとこと!
「強みを見つける視点を持つと、利用者さんの可能性がどんどん広がる。」
新人ケアマネージャーの皆さん、焦らず少しずつ「強み探し」を練習してみてください。きっと利用者さんの笑顔や自信、そして前向きな変化が見られるはずです!
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