上司ガチャに悩むあなたへ
2025.04.27 |投稿者:神内秀之介
介護の現場では、上司との相性、いわゆる「上司ガチャ」に一喜一憂することがあります。「いい上司に恵まれた!」と感じる人もいれば、「なぜこんな上司の下で働くことになったのか…」と悩む人もいるでしょう。しかし、フランスの哲学者ジャン=ポール・サルトルの視点を通じて考えると、上司の良し悪しを超えた新たな視点が見えてくるかもしれません。
人は「無」から始まる
サルトルは、「生まれて世界に投げ出された瞬間、人間は何者でもない。つまり無だ」と述べました。これは、私たちが生まれた時点では特定の性格や役割が決まっているわけではなく、行動を通じて自分自身を形作っていくという考え方です。同じように、上司がどんな人であろうと、それだけであなたの仕事の価値や未来が決まるわけではありません。大切なのは、上司との関わり方や局面にどう向き合うかで、自分自身をどう成長させていくかを選び取ることなのです。
行動が「自分自身」を作る
サルトルは「人間は自分がどうあるかを行動で決める」と言います。たとえ上司との関係に悩んでいたとしても、その状況を嘆くだけではなく、小さな行動を積み重ねることで、自分の働き方や環境を変えていくことができます。例えば、「上司と意見が合わないから」と諦めるのではなく、自分から積極的に意見を伝える場を作る、「上司のやり方に納得がいかない」と思った時には別のアプローチを提案してみる――そうした一つ一つの挑戦が、あなた自身の成長へと繋がります。
どんな状況も、選び取る自由がある
サルトルはまた、「人間は自由の刑に処されている」とも述べています。つまり、どんな状況であれ、私たちには自分で選び取る自由があるということです。上司との関係が思うようにいかないと感じる時も、相手を変えられないからこそ、自分の反応や行動を選び取る自由があります。その自由を使って、「この状況でどう振る舞いたいか」を自分で決めていけるのです。
まとめ
上司ガチャに悩む時、その状況に振り回されるのではなく、サルトルの哲学のように「自分を形作る行動」に目を向けてみましょう。上司がどんな人であれ、それをどう受け止め、どう行動するかを選ぶのはあなた自身です。その小さな選択と行動の積み重ねが、あなた自身の働き方も、結果的には職場環境もより良いものにしていく力となるはずです。
