介護現場で「自然体の力」を磨く
2025.04.18 |投稿者:神内秀之介
介護の現場では、利用者さんやそのご家族、同僚との間で、時に意見がぶつかり合うことがあります。「自分は正しい」と思う気持ちが強いほど、知らず知らずのうちに争いが激化し、行き詰まってしまうこともあるでしょう。でも、争いを切り抜ける最強の方法は、実は「争わない」という逆転の発想にあるのです。
争わない「自然体」が最強の解決策
私たちは、何か対立が起きた時、「正しさ」を主張しようとするあまり、思わず相手との間に壁を作ってしまいがちです。しかし、争いに真正面から向き合い、勝ち負けをつけようとするよりも、一歩引いて自然体でいることが、争いを解決する近道になる場合があります。たとえば、自分の主張を押し通すのではなく、相手の話を静かに受け止めるだけでも、場の緊張感がほぐれ、次第に穏やかな空気が生まれてくるものです。
争いを「無化」するための視点を持つ
争いを解決するだけでなく、「そもそも争いを生まれさせない」ようにすることも可能です。介護現場でよく起こる小さな衝突――例えば業務分担の意見の食い違いや、ケアの方針の違いなども、自分の「正しさ」に固執せず、相手の視点を取り入れることで、争いそのものを無化できる場合があります。「この人は何を大事にしているんだろう?」「自分の意見を変えたとして、どんなプラスがあるだろう?」といった視点を持つことで、争いを未然に防ぐ働きかけができるでしょう。
争いをなくす理想に向けて、共に進む
介護の仕事は、ケアを受ける人も、提供する人も、皆が幸せを目指しているという共通の目標があります。その目標を思い出すことで、相手との争いを乗り越える新しい道が見えてくるかもしれません。対立を「乗り越える」だけではなく、「争いそのものをなくす」理想に向けて、相手と一緒に前進することを目指してみましょう。
まとめ
争いに行き詰まった時こそ、無理に争おうとせず、自然体でいることが最大の力になります。争いを解決するだけでなく、争いそのものを無化する視点を持つことで、介護現場をより穏やかで豊かな場所に変えていくことができるでしょう。
